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2025年7月17日

エビデンスがすべてを変える!今さら聞けない基礎から活用術まで

最近、仕事の場面で「エビデンス出して!」なんて言われること、増えていませんか?そもそも、エビデンスとは何でしょうか?

1. エビデンスってなに?

エビデンスは英語の”evidence”が由来し、簡単に言うと「証拠」や「根拠」を意味します。つまり、あなたの意見や提案が正しいことを裏付けるデータや事例がエビデンスです。

例えば、「売上が伸びています!」と言うだけでは相手は納得しません。しかし「前年同月比で売上が20%増加しました」というデータを示せば、一気に説得力が増しますよね。

2. ファクトやソースとの違いって?

エビデンスと似た言葉に「ファクト(fact)」や「ソース(source)」がありますが、それぞれ意味が異なります。
  • ファクト(fact)
    単なる事実を指します。たとえば、「売上が前年同月比で20%増加した」という情報はファクトです。これは、現実に起きた出来事や結果そのものを指します。

  • ソース(source)
    情報の出所を意味します。「この売上データは営業部から提供された」というのがソースです。データの信頼性を確認するためには、ソースが明確であることが求められます。

  • エビデンス(evidence)
    ファクトやソースをもとにして、特定の主張や意見を裏付ける証拠として機能します。つまり、エビデンスは「売上データを基にした提案の根拠」という役割を果たします。

エビデンスを効果的に使うには、ファクトとソースが信頼できるものであることが前提です。この3つを混同せず、それぞれの役割を理解しておくことが重要です。

3. なぜエビデンスが重要なの?

エビデンスが求められる理由は以下の通りです。
  1. 客観的な判断ができる
  2. 感覚や経験だけで意思決定をすると、どうしても主観が入ってしまいます。主観的な意見は時にリスクを招くことがありますが、エビデンスがあれば、数字や事実をもとにした客観的な判断が可能となり、ミスを防ぐことができます。
    たとえば、新商品の開発において「このデザインは良いと思う」と直感で決定するよりも、顧客アンケート結果や市場データを基に判断した方が、リスクを軽減できます。

  3. 説得力が向上する
  4. 「この商品はおすすめです!」と言われても、ピンとこないですよね。しかし、「購入者の95%が満足と回答!」というエビデンスがあれば、信頼感が増します。
    エビデンスによって根拠を示すことは、クライアントや上司との交渉を円滑に進めるうえで、強力な武器となります。

  5. トラブルを防ぐ
  6. 口頭だけの約束や、曖昧な記憶に頼ったやり取りは後からトラブルのもとになります。会議の議事録や契約書などをエビデンスとして残すことで、後日「言った・言わない」といった問題を未然に防ぐことができます。
    また、こうしたエビデンスは、必要に応じて関係者全員で共有することで、透明性を高める役割も果たします。

4. ビジネスでのエビデンス活用術

エビデンスは、さまざまな業界やシーンで活用されています。ここでは、いくつかの具体例を挙げます。
【IT業界】
システム開発や運用では、テスト結果やログデータがエビデンスとして使用されます。システムが正常に稼働していることを証明するために、「動作テストでエラーがゼロだった」という結果を示すことが重要です。
障害対応の際には、エビデンスがないと「いつ、どのような問題が発生したのか」が曖昧になり、対応が遅れることもあります。
【医療業界】
新薬の効果や安全性を証明するためには、臨床試験のデータが不可欠です。医師が患者に適切な治療法を提案する際にも、過去の症例データや研究結果をエビデンスとして参照します。
これにより、患者の信頼を得ることができ、治療の質も向上します。
【金融業界】
融資や投資の判断には、財務状況や市場動向に関するエビデンスが必要です。特に、リスクの高い投資案件では、エビデンスの有無が意思決定を左右する重要なポイントとなります。
投資家に対して説得力を持たせるためにも、過去のリターン実績やリスク分析結果をしっかりと提示することが求められます。

5. エビデンスを用いた例文一覧

以下の例文を参考に、使い方をイメージしてみてください。

IT業界

  • テスト実施済みのエビデンスはファイルに格納しています。
  • トラブル時にすぐにログのエビデンスを取得できるようにしました。
  • バグ修正のエビデンスとして、画面キャプチャを提出します。

医療業界

  • この治療法には十分なエビデンスがあるため、患者への適用を推奨します。
  • インシデント報告のエビデンスとして、電子カルテの記録を添付しております。
  • 予防接種の効果を示すエビデンスに基づいて、接種計画は策定されました。

金融業界

  • 本人の収入状況を示すエビデンスとして、源泉徴収票の提出を依頼しています。
  • 市場動向のエビデンスとして、直近3年分の業界レポートを資料に添付しました。
  • ファンドへの投資判断にあたって、最新のエビデンスを参照しています。

6. エビデンスを使うときの注意点

エビデンスを効果的に活用するには、以下のポイントに注意しましょう。

信頼性が重要

エビデンスとして使用するデータが信頼できるものでなければ、逆に信用を失うリスクがあります。出所が不明確なデータや、更新が古い情報は避けるべきです。
信頼性を高めるためには、データの取得元や調査方法が明確なものを選ぶことが重要です。

文脈に合ったエビデンスを使用する

エビデンスが関連性のあるものでなければ、説得力が半減します。たとえば、売上向上施策の提案に対して、コスト削減のデータを提示しても、相手の納得を得ることは難しいでしょう。
提案内容に適したエビデンスを選び、ストーリー性を持たせることがポイントです。

過度にエビデンスに依存しない

エビデンスは重要ですが、すべてをデータだけで判断するのはリスクがあります。現場の経験や直感も考慮し、総合的な視点で意思決定を行うことが求められます。

7. エビデンスがないと陥る失敗例

エビデンスが不足していると、ビジネスではどのような問題が起こるのでしょうか?
いくつかの典型的な失敗例を見ていきましょう。
  1. 説得力が欠けて相手に響かない
  2. 失敗例

    新しい製品を提案する場面で、データの裏付けがないまま「これは効果的です!」と主張しても、相手からすれば信憑性がなく、首をかしげるだけです。「具体的な実績や成功事例がないと判断できない」と言われ、提案が却下されてしまいます。

    回避策:

    他社で同様の製品を導入した際の結果や、自社内のテストデータなどを事前に収集して提示しましょう。
  3. 判断ミスによる損失が発生
  4. 失敗例:

    市場調査を行わずに新製品を投入した結果、顧客ニーズと合わず、在庫が大量に残ってしまい、大きな損失を出した事例があります。

    回避策:

    市場調査や顧客アンケートなどのエビデンスをもとに、需要を事前に予測するプロセスを取り入れましょう。
  5. トラブルが増える
  6. 失敗例:

    取引先との会議で口頭のみで条件を決めた結果、後日「そんな条件は聞いていない」とのトラブルが発生し、関係が悪化してしまいます。

    回避策:

    議事録や合意書など、会議や契約内容を記録して証拠として残しておきましょう。
    電話での会話でも同様に言った言わない問題が発生するため、通話後はメールで内容を書き残す癖をつけましょう。
  7. 信頼を失う
  8. 失敗例:

    プロジェクト進行中に、進捗報告が曖昧で、後から「実際には進んでいなかった」と判明し、関係者からの信頼が一気に崩れてしまいました。

    回避策:

    定期的にエビデンスに基づいた進捗状況を報告し、透明性を保つようにしましょう。

8. 会議におけるエビデンスとは?

会議におけるエビデンスとは、会議での議論や決定事項を支える具体的な証拠や資料を指します。
これには、事前に用意されるものと、会議中に生成されるものがあります。
事前に用意されるエビデンス

例:売上報告書、分析結果、プレゼン資料
役割:役割議論の土台となり、参加者が共通の情報をもとに意思決定を行えるようにします。
会議中に生成されるエビデンス

例:議事録、ホワイトボードの記録、録音・録画データ
役割:発言内容や決定事項を正確に記録し、後日の確認やトラブル防止に役立ちます。


エビデンス活用を支える会議室設備
  • プロジェクターやディスプレイ:
    データを視覚的に共有して参加者全員の理解を促進。
  • ホワイトボードやフリップチャート:
    リアルタイムで意見やアイデアを可視化。
  • オンライン会議システム:
    リモート参加者ともエビデンスを即時共有可能。

適切なエビデンスと設備の活用によって、会議が効率的かつ効果的に進行し、意思決定の精度を向上させることができます。

9. まとめ

エビデンスは、ビジネスや医療などの場面で、意思決定や説得力を高めるために欠かせません。適切なエビデンスを持つことで、トラブルを防ぎ、信頼性の高い成果を生み出すことができます。

一方で、エビデンスが不足していると説得力が弱まり、ミスやトラブルの原因となります。日頃から情報を整理し、必要なデータを確保する習慣をつけておきましょう。
これからは、「エビデンス、出せますか?」と聞かれても、自信を持って対応できるよう、準備を怠らないことが重要です。

また、以下の方法でエビデンスを確保することをおすすめします。
  • 重要なメールのやりとりを保管する
  • スクリーンショットを撮って記録する
  • システムに行動履歴を登録する
  • 手書きやデジタルメモとして記録する
  • 会議の内容を議事録として残す
  • 情報を収集し、データとして蓄積する
  • 契約書などの公式文書にまとめる
  • 実験・調査・アンケートを実施し、データを取得する
  • 日報や報告書の形で文書化する
  • テキストファイルやスプレッドシートなどのデジタル形式で管理する
  • クラウドストレージやデータベースを活用して保存する
  • 写真・動画・音声記録を活用する
  • 取引や商談に関するメールをアーカイブする
  • システムのログや操作履歴を保持する
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